コラム
マンションの排水管清掃はどのくらいの頻度で行う?費用・方法を確認

マンションを長く快適な状態に保つためには、定期的な排水管清掃がおすすめです。しかし、「どのくらいの頻度で清掃すればよいのか分からない」と悩むオーナーの方も多いでしょう。
そこで、排水管清掃の適切な頻度や時期の目安、必要性、費用の相場について分かりやすく解説します。この記事を読むことでマンションの排水管清掃をどのように検討していけばよいのかわかるようになるので、ぜひ役立ててみてください。
マンションの排水管清掃とは

まず、マンションの排水管清掃とは、専用の器具を使い、各部屋に通っている排水管の内部を清掃することをいいます。
台所や浴室、洗面台などには汚水を通すための排水管が設置されていますが、内部を流れきらなかった油脂や髪の毛、せっけんかすなどは徐々に蓄積します。
これらを放置すると頑固な汚れや詰まりにつながってしまうことがあるため、トラブルを防ぐためにも定期的な排水管清掃が欠かせません。
マンションには住戸ごとに排水管が設置されており、それらが共用部分の排水管に合流します。そのため、一か所でも詰まりが発生すると、全住戸に影響が及ぶ可能性があります。
特に部屋数の多いマンションでは、その影響がより大きくなるでしょう。トラブルが発生してから対応するよりも、定期的に清掃を行って未然に防ぐことが大切です。
関連記事:自分で行う排水管の清掃方法7選&実施する際の注意点について
マンションの排水管清掃の必要性
マンションの排水管清掃は、必ずしも行わなければならないものなのでしょうか。必要性は非常に高く、以下のような理由から実施すべきとされています。
排水管の詰まりを防ぐ
排水管を清掃する最も大きな目的は、排水管の詰まりを防ぐことにあります。一日のうち、全く水を使わないで過ごすことはまずないでしょう。それだけ水は身近なものであり、何らかのトラブルが起こった場合は生活が不便になってしまいます。
排水管に詰まりが発生すると、それ以上水を流せません。無理に流せば逆流のおそれもあります。
修理が完了するまでは水を使えない状態になり、非常に不便に感じてしまうはずです。
マンションの入居者が快適に日々過ごせるようにするためにも、オーナーは排水管の詰まりを防ぐため定期的な清掃を行う必要があります。
排水管が詰まるのは、意図的に流してはいけないものを流したり、物を落としてしまったりした場合だけではありません。日常的な使用によっても汚れが少しずつ蓄積するため、頑固な汚れになる前に定期的な清掃が必要です。
関連記事:マンションの排水管詰まりの6つの原因と予防のポイントを解説
悪臭や害虫の発生を防ぐ
排水管に蓄積した汚れやヌメリは細菌の温床となり、悪臭を発生させます。排水口から嫌な臭いがすれば、不快感を覚えてしまうはずです。
また、汚れやヌメリはゴキブリやコバエの栄養源となり、これらの害虫が繁殖しやすい環境ができあがってしまいます。マンション内部への害虫の侵入を防ぐためにもしっかり清掃することが重要です。入居者が個人で行う清掃では、どうしても奥の方の汚れを取り除けません。
だからこそ定期的に専門業者の力を借りて本格的な清掃を実施しましょう。
排水管の劣化を防ぐ
排水管の劣化を防ぐためにも定期的な清掃は重要な役割を果たします。仮に排水管の内部に汚れが蓄積した場合、そこから発生する酸などによって金属製の配管が腐食し、場合によっては穴が開いてしまうこともあるので注意しましょう。
小さな穴でも水漏れの原因となります。
プラスチック製の配管は錆びることはありませんが、経年劣化によって亀裂が入ると水漏れや異物の混入が発生しやすくなるため、注意が必要です。
排水管清掃を行う中で排水設備の劣化や損傷が見つかることも珍しくありません。不具合の早期発見はマンション全体のトラブル予防につながります。
関連記事:マンションの資産価値を守る排水管点検とは?実施率を高める方法も解説
他の住人への被害を防ぐ
マンションのオーナーである方は、どこかの部屋で発生した排水管トラブルが他の住人へ影響しないように対応しなければなりません。実際に、上階の排水管が詰まってしまったために下階でも排水管トラブルが起こることもあります。
場合によっては下階が水浸しになり、補修や修繕費が発生してしまうこともあるでしょう。水漏れの原因によってはカビや悪臭を招き、マンションの資産価値を落としてしまう可能性まであります。
対策としては、そもそも排水管トラブル自体を発生させないことに力を入れましょう。そのためには定期的な清掃が有効です。
関連記事:マンション排水管清掃のトラブルを防ぐ!前兆から解決策まで解説
マンションの排水管清掃の頻度はどれくらい?

具体的にマンションの排水管清掃はどの程度の頻度で実施していけばよいのでしょうか。一つの目安として、年1回以上は行いたいところです。また、築年数によって理想的な清掃頻度は異なります。
築10年以内のマンションでは2年に1回程度、築10年以上の場合は1~2年に1回程度の清掃が推奨されます。ただし、状況によってはこれより頻繁な清掃が必要となる場合もあるため、状態を見て適切なタイミングで実施しましょう。
たとえば築10年以内であっても、水の通りが悪くなるなどの症状が現れている場合は、そのタイミングですぐに点検や清掃を行うことで、大きなトラブルを未然に防ぎやすくなります。
どの程度の頻度で行うかについてはオーナーの方針によって異なるので、あらかじめ清掃を実施する目安を考えておきましょう。
排水管清掃を怠った場合のリスク
排水管清掃を専門業者に依頼すると、費用がかかります。そのため、やらなければならないとは思っているものの実践できずにいるマンションオーナーの方もいるでしょう。
しかし、排水管清掃を怠った場合には、以下のようなリスクがあります。
【主なリスク】
- 水が流れにくくなり、完全に詰まると全く流れなくなる
- 排水口からの異臭トラブル
- 見えないところにある排水管部分のトラブルに気づくのが遅れる
- 詰まりや逆流による漏水事故
- 排水管内でのカビや雑菌の繁殖
- 排水管の腐食により交換が必要になる
- 詰まりや害虫の発生による入居者からのクレーム
このように、実にさまざまなリスクがあることがわかります。
定期的なメンテナンスを怠ったために大がかりな補修や修理が必要になり、結果的にメンテナンス以上の費用がかかってしまうことも珍しくありません。
マンションで頻繁に排水管が詰まり、水が使えない事態になったり、清掃不足が原因と思われる害虫が発生したりするようであれば、マンションの評判が下がるのを防ぐことはできません。
最終的には住み心地の悪さを感じるようになり空室につながってしまうリスクがあることも考えておきましょう。
マンションにおける排水管清掃の清掃箇所
マンションの排水管清掃を行う際、対象箇所となるのは共用部分または各居室内です。それぞれ清掃方法はもちろん、注意点も異なります。
ここでは、マンションで実施される主な排水管清掃の対象箇所を解説します。
共用部分
共用部分には各住戸からの排水が集まり、これらは「雑排水縦管」と呼ばれる排水管にまとめられます。共用部分の排水管は、建物全体の排水を担う非常に重要な役割を果たすものです。
そのため、共用部分の排水管にトラブルが発生すると、マンション全体に大きな影響をもたらすおそれがあります。
なお、契約する内容や依頼する業者によっては共用部分の共用縦管だけではなく、外部第一桝までを対象としている場合もあります。
各居室
各居室の排水管清掃を依頼した場合、業者が各部屋に入って清掃を行うことになります。基本的に対象となるのは、台所・浴室・洗面台・洗濯機といった4か所です。
なお、トイレについては雑排水管とは区別された汚水管の扱いとなり、詰まりにくい特徴を持っていることから一般的に排水管清掃では対象となりません。
台所
台所は料理の際に流れる油分や食材のかすが配管内に残りやすく、マンションの中でも特に詰まりやすいポイントといえるでしょう。
また、食べ物のゴミなどは腐敗することで雑菌を繁殖させ、金属製の排水管を弱らせる原因にもなります。汚れが蓄積した状態で放置すると、悪臭や害虫の発生につながるため、特に注意が必要です。
浴室
浴室の排水管が汚れる主な原因は、髪の毛や皮脂、せっけんかすなどです。各家庭で定期的に掃除をしていても汚れが蓄積しやすく、カビやヌメリが発生することもあります。
できるだけ排水管が汚れるのを防ぐためには、各家庭でヘアキャッチャーを設置したり、定期的な掃除を呼び掛けておいたりするのも効果的です。
洗面台
洗面台や洗面所では、髪の毛やせっけんかす、皮脂が排水管詰まりの主な原因となります。また、指輪やピアスなどの小物をうっかり落としてしまう場合があること、洗顔料や整髪料の成分が排水管内部にこびりつくこともあります。
業者が行う排水管清掃では、排水口側から高圧洗浄により排水管を洗浄する作業が一般的です。
洗濯機
洗濯機の排水管は、洗濯を行うことで発生する繊維くずや皮脂汚れ、洗剤の残りかすなどによって詰まりやすいポイントです。各家庭で定期的に排水トラップや排水管の清掃を行うことも重要ではありますが、取り除けない汚れもあるので、専門業者による定期清掃を活用しましょう。
マンションの排水管清掃の方法

マンションの排水管清掃は、排水管の状態を確認しながら適切な方法がとられることになります。ここでは、代表的な方法を解説します。
高圧洗浄
排水管清掃方法の中でも特によく行われているのが、高圧洗浄です。高圧ポンプの力を使用し、排水管内の汚れを押し出します。
清掃の基本は高圧洗浄となるので、高圧洗浄が選択できない場合はその他の方法での対応が必要となり、追加費用がかかる可能性を考えておきましょう。
汚れを取り除く効果は大きい一方、高い水圧がかかることから、老朽化した排水管では負担が大きく、使用できないこともあります。
ロッド洗浄
ロッド洗浄とは、1~2メートル程度のロッド(棒)をつなぎ合わせて、排水管内を洗浄する方法です。基本的に手動で行われますが、電動タイプのものもあります。
頑固な詰まりや汚れを効果的に取り除く方法として選択されます。高圧洗浄では届かないようなところにもアプローチ可能です。
ワイヤー式洗浄
ワイヤー式洗浄は、先端にスクリューブラシがついているワイヤーを排水管に差し込み、こすりながら汚れを落とす方法です。ワイヤーには柔軟性があり、ある程度曲がりくねっている部分にも対応できます。
しかし、複雑な形の排水管には適していません。一般的に高圧洗浄と比較して費用を抑えられるのが特徴で、軽度な汚れや詰まりであればワイヤー式洗浄での対応となることもあります。
空気圧式洗浄
空気圧式洗浄は、水は使わず、空気圧によって汚れを取り除く方法です。排水口から空気を勢いよく送り込み、汚れを落とします。
ムース洗浄
ムース洗浄とは、薬剤をムース状にしたものを使用して洗浄する方法です。薬剤の力で汚れを分解する方法であり、圧力などはほとんどかかりません。
そのため、排水管を傷めるおそれが少ないのが特徴です。
マンションの排水管清掃料金の相場
マンションの排水管清掃にかかる費用は、規模によって変わります。
マンション全体でいくらというよりも、1戸あたりいくらといった料金設定のケースが多く、たとえば、30戸以下の小規模マンションの場合、1戸あたり約3,500~4,500円が相場です。
50戸以下の中規模マンションについては約3,200~4,000円、100戸以上の大規模マンションは約3,000~3,200円を目安としましょう。
依頼する個数の数が増えるほど、1戸あたりの費用は安くなるのが一般的です。
ただ、行われる清掃の方法や依頼する業者によってもかかる費用は大きく変わってきます。どの程度の費用がかかりそうかは事前にしっかりと見積もりを取り、確認しておきましょう。
【オーナー向け】排水管清掃の流れ
排水管清掃がどのような流れで行われるのか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。オーナーが行うべき作業としては、以下のようなことが挙げられます。
業者を選んで依頼
清掃を行う業者を探し、依頼しましょう。マンションの排水管清掃に対応している業者は多く、それぞれ対応可能な範囲や利用者からの評判などが異なります。
費用面でも違いがあるので、しっかり比較しながら選ぶことが重要です。料金の安さだけで選ぶことはおすすめできません。相見積りを取り、費用だけではなく、各社の対応も比較しましょう。
清掃日時の告知
具体的な清掃日時が決まったら、入居者にお知らせします。居室内の排水管清掃を行う場合は立ち会ってもらわなければなりません。急な連絡だと都合がつかない可能性もあるため、十分な告知期間を設けることが大切です。
また、掲示板への告知だけでは気づかれない場合もあるため、確実に連絡が伝わるようにポスティングやメール配信なども併用しましょう。
紹介したように、トイレは排水管洗浄の対象外です。「トイレ周りも掃除しておかなければ」と考える方もいるはずなので、清掃日時の告知ではトイレには立ち入らないことも伝えておくと親切です。
排水管・排水口周辺の片づけ
排水管清掃をするにあたり、その周囲を片づけておきます。共用部分はオーナーや管理担当者は責任をもって片づけましょう。各居室内も片付けが必要であるため、こちらの清掃日時の告知と同様にお知らせしておくことが大切です。
作業開始と終了時の立ち会い
作業当日は、管理者またはオーナーが立ち会います。現場確認を行い、配管の状態について業者から説明を受けることで、現在の状況をきちんと把握できます。
作業が終了したら報告を受け、問題がなければ完了です。
居住者が不在の場合の対処法
基本的に各住戸に立ち入って行う清掃の場合、万が一のトラブルに備えて居住者に立ち会いをお願いすることになります。しかし、どうしても都合がつかないなどの関係で在宅が難しいケースもあるでしょう。
このようなケースでは、居住者が認めているのであれば管理会社や身内が代わりに立ち会うことで本人不在のまま清掃することも可能ではあります。
しかし、やはりトラブルを防ぐ観点からも、居住者の在宅時に行うのが理想です。都合がつかない場合は清掃業者の方に時間や日時調整について相談してみるとよいでしょう。
中には、家の中が散らかっているなどの理由で恥ずかしさを感じ、立ち入りを拒否する方もいます。立ち入りを拒否される場合は、清掃しなかったことが原因で詰まりなどが発生した場合に排水管清掃が自己負担になることや水漏れなどの被害が発生しやすいことを伝え、必要性を理解してもらう工夫も必要です。
一戸でも適切な形で排水管清掃を行わなかったことがマンション全体の排水管トラブルに繋がる可能性もあるので、丁寧な説明と説得が求められます。
定期清掃でマンションの排水管トラブルを防ごう
いかがだったでしょうか。マンションの排水管清掃を行う場合の頻度や確認しておきたいポイントについて解説しました。実施すべき頻度や注意点についてもご理解いただけたはずです。
定期的に清掃を実施することで、排水管に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
マンションの排水管清掃の依頼先を探しているのであれば、株式会社一善にご相談ください。高圧洗浄のほか、トラブルが発生した際の各種排水管の調査などにも対応しています。
経験豊富な職人が集まっており、責任を持って施工を行っています。
この記事の監修者

梅田 一成
株式会社一善/代表取締役
プロフィール
1989年5月5日 牡牛座 AB型
《出身》
埼玉県
《趣味》
旅行・ドライブ(車好き)・お酒・ご飯
《資格》
排水管清掃作業監督者、排水管清掃技士、貯水槽清掃作業監督者、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
