コラム
排水管清掃の費用相場は?料金が高くなる理由と抑えるコツ

マンションオーナーや店舗経営者は、適切なタイミングで排水管清掃を検討する必要があります。詰まりや悪臭が気になり、専門業者による清掃を検討している方もいるでしょう。
そこで気になりやすいのが「費用はどの程度かかるのか」「提示された見積もり額が妥当なのか」ということです。
この記事では、排水管の詰まりに悩むマンションオーナーや店舗経営者に向けて、費用相場や費用が高くなるケース、コストを抑えるポイントを解説します。清掃の流れや依頼のタイミングについても解説するため、参考にしてください。
排水管清掃が必要な理由

排水管は普段目に見えない部分であるため、汚れが蓄積していてもなかなか気づくことができません。実際にトラブルが発生する頃には、すでに汚れが蓄積し、排水管が劣化している場合もあります。
目に見えにくい設備だからこそ、排水管清掃は重要です。
排水管清掃は、水の流れを保つだけでなく、建物全体の衛生維持にも不可欠です。
詰まりを予防する
排水管清掃の大きな目的は、詰まりを未然に防ぐことです。日常生活や店舗で水を使うことは非常に多く、排水管が詰まるトラブルは大きな影響を与えます。
排水管には油脂や食べかす、石けんかす、髪の毛などが流れ込みます。流れきらなかった汚れが徐々に蓄積し、水の流れを妨げることもあります。
特に飲食店や複数世帯のマンションは使用頻度が高く、排水詰まりのリスクも高くなります。
詰まりが発生してから対応しようとしても、業者がすぐに来られず、不便な状態が続く可能性があります。
このようなトラブルを未然に防ぐためにも、定期的な排水管清掃が有効です。
関連記事:マンションの排水管詰まりの6つの原因と予防のポイントを解説
害虫の侵入を防ぐ
ゴキブリやコバエなどの害虫は、排水管から侵入し繁殖しやすいことで知られています。排水管に蓄積した油脂や食べかすが害虫の餌となり、湿度の高い繁殖しやすい環境が整っているためです。
排水管の性質上、湿気を完全に取り除くことは難しいものの、油脂や食べかすをしっかり除去し、衛生的な状態を保つことで、害虫の繁殖を抑えられます。
特にマンションの場合、ゴキブリなどの害虫が多く発生すると、衛生面でのイメージが悪くなるでしょう。飲食店では、お店の評判を大きく下げる原因にもなりかねません。
定期的に排水管清掃を行うことで、害虫の発生を防ぎ、衛生面のイメージ低下を防止できます。
臭いを抑える
排水口から発生する不快な臭いを抑えるためにも、清掃が効果的です。排水管から漂う臭いは、蓄積した汚れや雑菌の繁殖が主な原因です。
嫌な臭いは不快感につながりやすく、マンションや店舗の印象とも直結します。日常的な利用でも排水管の汚れは蓄積するため、定期的に清掃を行い、快適な環境を維持しましょう。
排水管清掃の依頼にかかる費用相場
排水管清掃の必要性を理解していても、費用が気になり前向きに検討しにくい場合もあります。
具体的な費用は建物の種類や設備によって異なります。それぞれ解説します。
建物の種類別でみる費用相場
建物の種類によって費用は大きく異なるため、相場を把握しておくことが重要です。一般的な目安は以下の通りです。
【建物の種類別費用相場】
- 戸建て住宅:3万円前後
- マンション:3,000円~/1戸
- 店舗(50平米程度):4万円前後
相場を把握しておくことで、見積もりが妥当かどうか判断しやすくなります。
総合的な相場は2~5万円程度です。マンションの場合、1戸あたり3,000円~が相場で、依頼戸数が多いほど1戸あたりの料金が割安になる傾向があります。
なお、これらは基本的な排水管清掃のみで済む場合の費用です。
たとえば、飲食店は一般的な建物と比べて油汚れが多く、作業時間や薬剤費が追加でかかることがあります。マンションについても、建物の築年数が古かったり排水経路が複雑だったりする場合には、追加料金が発生することがあります。
依頼前に、どの程度の費用がかかるか総合的に確認しておくことが重要です。
関連記事:マンションの排水管清掃とは?かかる費用の目安と頻度・流れ
設備別でみる費用相場
設備や場所によって清掃費用は異なります。以下は一つの目安です。
【設備別排水管清掃にかかる費用】
- トイレの排水管:6,000円~
- キッチンの排水管:6,000円~
- お風呂の排水管:6,000円~
- 洗面所の排水管:16,000円~
- 洗濯機の排水管:5,000円~
上記金額は、簡単な清掃作業で済んだ場合です。
また、排水管の分解や特殊作業が必要になる場合は、費用が高くなることがあります。
排水管清掃の費用が高くなるケース

ここでは、排水管清掃の費用が高くなる具体的なケースについて解説します。費用が高くなりやすいのは、トイレの排水管の清掃、複雑な形状の排水管の清掃、詰まりの解消が必要となる作業です。
トイレの排水管の清掃
トイレの排水管は、その他の排水管とは構造が異なります。専門的な作業が必要となることから、通常よりも5,000円以上費用が高くなってしまうと考えておきましょう。
薬剤のみで対応できる軽度な汚れであれば、6,000円前後で収まる場合もあります。しかし、追加作業が必要な場合は費用が上乗せされます。
清掃に伴い便器の取り外しが必要となる場合、それだけで3万円を超えることもあります。
また、業者用のワイヤーブラシである「トーラー」を使用する場合も、費用が高くなります。
複雑な形状をしている排水管の清掃
排水管によっては非常に複雑な形状をしており、清掃に時間がかかることがあります。難しい作業になるほど費用が上乗せされることも多くなるので、注意しておきましょう。
特に老朽化した建物では、リフォームや増改築を繰り返す過程で配管が複雑に入り組んでいるケースもあります。
排水管の中でも曲がりくねっている部分は汚れがたまりやすいため、清掃に時間がかかります。そのため、こうした箇所が多い排水管では費用が高くなりやすく、事前に費用の目安を確認しておくことが重要です。
詰まりの解消
定期的な清掃ではなく、すでに詰まりが発生している場合の清掃は高額な費用がかかることがあります。これは、単に汚れを落とす作業ではなく、特別な対応が必要になるためです。
あらかじめ詰まりの原因となっている箇所を特定し、修理する作業が必要です。原因の特定や修理の作業だけでも数万円かかることがあります。
排水管の詰まり対策としては、高圧洗浄機による清掃が効果的とされています。しかし、基本的に高圧洗浄機で対応できるのは水に溶けるもののみなので、たとえばトイレ詰まりの原因がおもちゃやスマートフォン、生理用品などを流したことにある場合は、高圧洗浄機では直せません。
これらを取り除き回収する作業は高額になることがあるため、注意が必要です。
関連記事:排水管詰まり解消に必要な料金はどれくらい?費用を抑える方法も解説
排水管清掃の費用を抑えるコツ

排水管清掃の費用を抑えるには、相見積もりを取るなど依頼方法を工夫することが効果的です。キャンペーンなども上手に活用していきましょう。
ここでは、排水管清掃の費用を抑えるために確認したい5つのポイントを解説します。
相見積もりを取る
まず重要なのが、相見積もりを取ることです。相見積りとは複数の会社に対し同じ条件で見積もりを依頼した上で比較検討する発注方法のことをいいます。
たとえ同じ作業を依頼したとしても、依頼先によっては数万円の差が出ることも珍しくありません。大規模な清掃作業であれば10万円を超える差が出ることも考えられます。
もちろん、相場よりも極端に安い場合は何らかの理由があることも考えられるので、安ければ安いほどよいとはいえません。ただし、比較せずに1社のみに依頼すると、料金が適正か判断しづらくなります。
なお、一見高額に感じても、他社ではオプション扱いのサービスが基本料金に含まれている場合もあります。
作業内容や範囲、追加料金の有無を確認し、料金面で納得できる業者を選ぶことが重要です。相見積りをとることで対応スピードの速さや説明の丁寧さなども比較しやすくなります。
関連記事:排水管清掃の費用相場は?料金が高くなる理由と抑えるコツ
家全体の排水管をまとめて清掃する
排水管清掃を依頼する際は、家全体の排水管をまとめて依頼することで費用を抑えられます。同様にマンションなどのオーナーである場合は、全住戸まとめて実施することで総合的な費用を抑えられます。
たとえば、マンションのうち1戸のみ依頼した場合は4,500円の費用がかかるところ、まとめて50戸依頼することで1戸あたり3,500円のように割引が効くことも珍しくありません。
まとめて依頼することで作業効率が高まり、人件費や交通費を抑えられるためです。「トラブルが起こった箇所のみ清掃を依頼するほうが費用を抑えられるのではないか」と考えてしまうこともありますが、定期的な清掃はトラブルの予防にもつながります。
平日の日中に依頼する
排水管清掃の費用は、どのタイミングで作業を依頼するのかによって変わることがあります。多くの業者では夜間料金や休日の割増料金を設定していることから、可能であれば平日の日中に作業を依頼しましょう。
すでに詰まりが発生していって一刻も速く対応しなければならない場合は難しくなりますが、定期清掃であればタイミングを調整しやすくなるでしょう。
ただし、排水管清掃では基本的に入居者の立ち会いが必要です。平日の日中は働いている方も多くいます。
マンションで一括清掃を行う場合、突然「今週の〇時から清掃を行うので在宅してください」と案内しても、対応してもらえない可能性があります。
平日の日中に排水管清掃を行おうと考えているのであれば、早いタイミングで通達しておく必要があります。
キャンペーンを利用する
排水管清掃業者が用意しているキャンペーンを利用することで費用を抑えられます。新規顧客獲得のために各社でさまざまなキャンペーンを実施しているので、活用を検討するとよいでしょう。
たとえば、Web予約で適用される割引や初めて利用する場合限定の初回限定割引などが代表的です。業者の公式ホームページやSNSなどをチェックし、最新の情報を収集しましょう。
定期契約を結ぶ
排水管清掃は定期的に行うのが理想です。清掃のたびに都度契約するのではなく、定期契約を結ぶことで割引が受けられる清掃業者を選択するとよいでしょう。
通常料金と比較して10~20%の割引が受けられる場合もあります。
ただし、すべての清掃会社で定期契約割引を用意しているわけではないことを理解しておきましょう。
排水管清掃の主な流れ
専門業者に排水管清掃を依頼する場合、一般的な進行の流れがあります。ここでは、一般的な流れを解説します。
清掃範囲を確認する
排水管清掃の依頼前に確認しておきたいのが、清掃範囲です。たとえばマンションの場合、屋外のみ清掃するのか、入居者立ち会いのもと屋内も清掃するのかを明確にする必要があります。
すでに詰まりや臭いなどのトラブルが起こっている場合は、原因を検証した上で清掃または修理の対応を行うことになります。目的を伝えることで、予定されている調査内容を事前に確認できます。
清掃範囲についてわからないことがあれば、契約前に確認しておくことが大切になります。「総合的に依頼できると思っていたが、一部対象外だった」というトラブルを防ぎやすくなります。
排水管を清掃する
範囲を確定した上で契約を行い、一般的には高圧洗浄機を使って、排水管内の汚れや詰まりを落としていきます。洗浄方法は排水管の状態によって異なるため、事前に清掃業者へ確認する必要があります。
たとえば、排水管が古く劣化している場合は高圧洗浄機の水圧に耐えられないこともあります。また、場合によっては排水管の交換や分解が必要となることもあり、作業にかかる時間も内容によって異なります。
屋外の排水管・排水桝を清掃する
点検や清掃を行うために設けられている屋外の排水管・排水桝にも汚れが蓄積しているケースがあるため、これらも清掃していきます。
高圧洗浄機を使用するのが一般的です。場合によっては、屋内ではなく、屋外にある排水管・排水桝に詰まりや悪臭の原因があるケースも考えられます。そのため、屋内と屋外の両方を清掃対象とするのが一般的です。
排水管清掃を依頼する際のポイント
排水管清掃を依頼する際には、業者の比較や適切な頻度での依頼が大切です。思い立って検索し、目についた業者にすぐ依頼すると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
ここでは、排水管清掃を依頼する際に押さえておきたいポイントを3つ解説します。
関連記事:排水管清掃で優良業者を選ぶコツ9選!タイプ別の特徴も解説
料金が安すぎる場合は注意する
他社と比較して料金が極端に安い場合、低価格の理由がある可能性があります。たとえば、基本料金は安くても出張費や追加費用が高額である、あらゆる作業に追加料金が必要となる、といったケースも考えられるでしょう。
安さを理由に選んだ結果、かえって高額な費用を支払うケースもあります。
特に、何にいくらかかるのか料金が不明瞭な業者は避けておきましょう。実際に作業に着手してから「ここは修理しなければならない」「高額な料金がかかる機械を使わなければ対応できない」などと言われることもあります。
現場確認が必要な場合もありますが、想定される作業や費用について事前に説明してくれる業者を選ぶことが重要です。
これは、キャンペーンや割引が適用される場合であっても同様です。たとえキャンペーンが適用されたとしても、他社と比較して極端に安くなり過ぎる場合は警戒する必要があります。
作業をするにあたり作業料や人件費は発生するわけなので、赤字になるような料金設定では成り立ちません。安く作業できる理由があると考えられるため、料金だけではなく口コミでの評判などもよく確認しておきましょう。
適切な頻度で依頼する
排水管清掃は基本的に定期的に行うのが理想です。何かトラブルが起こった際に慌てて依頼するのではなく、トラブルの予防を目的として、年に1回以上行うことをおすすめします。
築年数によっても頻度は異なり、築10年以内の建物は2年に1回程度、築10年以上の場合は1〜2年に1回以上が目安です。
油を多く扱う飲食店などでは汚れが蓄積しやすいため、半年に1回程度の清掃が推奨されます。
信頼できる事業者を選ぶ
排水管清掃を依頼する際は、信頼できる事業者を選ぶことが欠かせません。排水管清掃は専門的な知識や技術が必要になることに加え、見えない部分の作業です。
そのため、しっかりと責任を持って清掃してくれる業者を選ぶことが欠かせません。
緊急対応やアフターサービスの有無も確認し、総合的に判断することが大切です。実際の利用者の声をインターネット上の口コミ情報サイトやSNSなどで集めてみることもおすすめします。
排水管清掃を依頼するタイミング
排水管清掃を依頼するタイミングとして適しているのは、何らかのトラブルが発生した際や定期メンテナンスの時期です。それぞれ解説します。
水の流れが悪い
水の流れが悪い場合、排水管が詰まり始めている可能性があります。そのまま放置すると完全に詰まり、水道を使えない状態になってしまうこともあるので早期に対応しましょう。
水の流れに違和感を覚えた段階で、早めに対応することが望ましいです。
臭いが気になる
排水口から嫌な臭いがする場合、排水管内部に汚れや雑菌が蓄積している可能性があります。場合によっては部屋中に嫌な臭いが充満してしまう可能性もあるので、早期に専門業者による排水管清掃を受けましょう。
個人で行える簡易的な清掃では原因を取り除けず、臭いが継続することもあります。
定期メンテナンスの時期
トラブルが発生する前の段階でメンテナンスによって清掃を行うのが理想です。年1回程度を目安に定期的に実施するとよいでしょう。
本格的な詰まりが発生して修理が必要になる前に、定期メンテナンスを行うことで費用を抑えられる場合があります。
排水管清掃は自分でできるのか
個人でも排水管清掃を行うことは可能ですが、本格的な清掃には専門的な知識や道具が必要です。一時的に改善しても再び不具合が発生し、結果的に詰まりが進行して修理費用が高くなる場合もあります。
そのため、個人での清掃は避け、専門業者へ依頼する方が安心です。
定期的な清掃で排水管トラブルを防ごう
いかがだったでしょうか。ここまで、排水管清掃にかかる費用相場や費用を抑えるためのポイントについて解説しました。
実際の清掃の流れについても確認できたはずです。
費用を抑えるためには、相見積もりを取ることが欠かせません。複数の清掃業者を比較し、条件に合う依頼先を選びましょう。
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この記事の監修者

梅田 一成
株式会社一善/代表取締役
プロフィール
1989年5月5日 牡牛座 AB型
《出身》
埼玉県
《趣味》
旅行・ドライブ(車好き)・お酒・ご飯
《資格》
排水管清掃作業監督者、排水管清掃技士、貯水槽清掃作業監督者、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
