コラム
ディスポーザー排水管清掃の方法は?詰まりの原因と対策を確認

キッチンの排水口に取り付けて使用する生ゴミ処理装置である「ディスポーザー」は、特にアメリカで人気のある家電製品の一つです。生ゴミの処理が楽になる一方で、「排水が流れにくい」「悪臭がする」といったトラブルが発生するケースもあります。
また、マンションオーナーや店舗経営者の中には、業務用ディスポーザーの導入を検討している人もいるでしょう。
ここでは、導入前に確認しておきたいディスポーザーの清掃方法や詰まりの原因、予防策について解説します。この記事を読むことで正しいメンテナンス方法がわかり衛生的な環境を保ちやすくなるので、ぜひご覧ください。
ディスポーザーとは

ディスポーザーとは、シンク下に設置する生ゴミ処理装置です。生ゴミを粉砕する働きがあり、粉砕された生ゴミは水道水とともに排水管を通じて処理槽へと運ばれることから、三角コーナーを置く必要がありません。
処理槽に運ばれた生ゴミは、生物処理または機械処理によって分解されます。シンク内をスッキリ保ちたい場合にも適した装置です。
特にアメリカでは人気があるものの、日本ではディスポーザーの普及はそれほど進んでいません。しかし、シンク内に生ゴミを溜めておかずに済むことや掃除が楽になることがメリットとして注目されています。
また、生ゴミを焼却炉で燃やす場合と比べて、二酸化炭素の排出量が少ないため、環境への負荷が小さいとされるゴミ処理方法です。
なお、ディスポーザーですべての生ゴミを処理できるわけではありません。貝殻や油、ご飯などは処理できないため、注意が必要です。
基本的に「食品くず」と呼ばれている野菜くずや果肉、大きな骨を除く肉・魚などは処理可能です。
関連記事:自分で行う排水管の清掃方法7選&実施する際の注意点について
ディスポーザー排水管清掃の方法
ディスポーザーは定期的に清掃しなければ詰まりやヌメリ、悪臭などが発生してしまうことがあるので、日常的に取り入れやすい清掃方法について確認していきます。自身が管理するマンションや店舗にディスポーザーを導入したいと考えているのであれば、効果的な排水管清掃の方法を入居者やスタッフに伝えておくのもおすすめです。
間違った使い方によるトラブルや故障による修理の手間などを防ぎやすくなるでしょう。
ディスポーザーの排水管を清掃するには、いくつか方法があります。ここでは、特に代表的な3つの方法を解説します。
重曹とクエン酸を使用する方法
重曹とクエン酸は掃除で役立つアイテムであり、家庭に常備しているケースも多いです。
重曹とクエン酸を組み合わせ、発泡反応を利用して清掃する方法です。
【清掃方法の手順】
- シンク内に残っている生ゴミを水で流し切る
- ディスポーザー内に重曹をふりかける
- 次にクエン酸をふりかける
- 50℃程度のお湯をゆっくり注ぎ、泡立つまで続ける
- 30分程度放置する
- 水でしっかりと洗い流して完了
ポイントは、重曹を先に入れ、その後クエン酸を加えることです。重曹には消臭効果があるため臭い対策としても効果が期待できます。
注意点として、熱湯は使用しないようにしましょう。ディスポーザー内部や排水パイプが変形するおそれがあります。
また、重曹とクエン酸を活用する方法は基本的に軽い汚れ対策として効果的です。頑固な汚れには対応できない点に注意しておきましょう。1週間に1回程度を目安に行うと効果的です。
氷を使用する方法
ディスポーザー内部の汚れを物理的に落とすのに役立つのが、氷を使った方法です。
まず、ディスポーザーの生ゴミを処理し、空の状態にしておきましょう。その上で氷をディスポーザーの半分程度まで入れて運転させ、水で流すだけの簡単なステップです。
この時、重曹をふりかけてからディスポーザーを回すことでヌメリや臭いを落としやすくなります。
氷を用意するだけで手軽に行える方法で、日常のお手入れ方法として入居者やスタッフに案内するのも効果的です。
柑橘類の皮を使用する方法
臭い対策に力を入れたいのであれば、レモンやオレンジなどの柑橘類の皮を使用する方法が効果的です。柑橘類の皮に含まれる成分「リモネン」には消臭効果があり、ディスポーザーの嫌な臭い対策として役立ってくれます。
ディスポーザー内に生ゴミが残っていない状態にしてから柑橘類の皮を投入し運転させましょう。その後、水で洗い流して完了です。
キッチンには柑橘類特有の香りが広がり、爽やかな空間になります。
なお、大量の皮を一度に処理すると詰まりの原因になるため、入れすぎないように伝えておきましょう。
ディスポーザーが詰まる原因

「通常どおり使用していただけなのに詰まってしまった」というトラブルが発生することがあります。故障している可能性もありますが、使用方法を間違ってしまったためにトラブルが起こってしまうことも珍しくありません。
どのような原因があるのか把握しておくことが重要です。以下ではよくある4つの原因と、その注意点について説明します。
本体が故障している
排水管内に大きなゴミが流れ込むことで詰まりが発生することがあります。このトラブルは、ディスポーザー本体のモーターや回転刃が劣化して十分に粉砕できなくなり、生ゴミが大きな塊のまま排水管に流れ込むことで発生しやすくなります。
たとえば、モーターから異音がしたり、振動が大きくなったりした場合は、本体が故障している可能性があります。
何らかの異常を感じた場合は使用を中止し、速やかにメーカーや管理会社へ相談しましょう。不調を感じた段階で対応すれば簡単な修理で済むものが、無理に使い続けると完全に故障し、大掛かりな修理が必要になる可能性があります。
マンションにディスポーザーを導入する場合は、トラブル時の問い合わせ窓口を入居者に案内しておくことが大切です。
汚れが蓄積している
ディスポーザーの内部には、日々処理している生ゴミの汚れや油脂などが少しずつ付着していきます。定期的な清掃を行わずにいると汚れが蓄積し、水の流れが悪くなることもあります。
ディスポーザーの中を覗いた際はきれいに見えても、その先の排水管に頑固な汚れが蓄積しているケースも少なくありません。特に水に流れにくいものを流した場合は汚れが蓄積しやすく、注意が必要です。
油分を多く含む食品を処理した場合は、しっかり清掃することが望まれます。
関連記事:マンションの排水管詰まりの6つの原因と予防のポイントを解説
排水桝が汚れている
排水桝とは、排水管と下水管をつなぐ役割を果たす部分です。ゴミ受けのような役割をもっており、建物内の複数の排水が合流します。この排水桝自体が汚れている場合、流れが滞りやすくなるので、注意しましょう。
特にマンションや店舗については、どこかで発生した詰まりが全体に影響してしまうこともあります。
ディスポーザーを使用していない時に悪臭が上がってくるような場合は、排水桝が汚れている可能性が疑われます。状態を確認し、汚れている場合は清掃する必要があります。
詰まりやすいものを流している
ディスポーザーを快適に使用し続けるためには、どのようなものが詰まりやすいのか理解しておくことが重要です。
特に注意しなければならないのが、以下に該当するものです。
関連記事:排水管つまりの原因と対処法を解説!やってはいけないNG行動と予防法も紹介
油
油は冷えると固まる性質を持っており、ディスポーザーを詰まらせる大きな原因となるものです。特に大量の油を一度に流した場合は排水管の内側にこびりつき、詰まりを引き起こす可能性が高くなります。
油による詰まりは他の原因と比較してもリスクが高いので、普段から意識しておくことが重要です。
油を使った料理はディスポーザーには流さず、別途捨てるなど処理しましょう。単純に「油」としてではなく、油分の多いカレールーやマヨネーズ、オイルを使ったドレッシングなどについても大量に流すと詰まりの原因になることがあります。
油が蓄積するのを防ぐために熱湯を流すと効果的だと考えがちですが、実際には熱湯はディスポーザーや排水管を傷める原因になるため、使用は避けてください。
このことから、油や油分の多い食品をディスポーザーに流さないことが最も重要な対策となります。
固い骨や殻
固い骨や殻については、使用するディスポーザーによってどの程度まで処理できるのかが異なります。固いものをディスポーザーに入れると粉砕しきれず、回転刃を傷付けるおそれがあるため注意が必要です。
たとえば、肉についている骨や大きな骨を持つ魚、牡蠣やカニの殻などが代表的です。くるみの殻や梅干しの種なども同様に注意が必要です。
繊維質な野菜
繊維が多く長い野菜類は回転刃に絡まり、故障や粉砕不足の原因となることがあります。
たとえば、とうもろこしの皮、パイナップルの芯や皮、たけのこの皮などです。他にも繊維質が強く、粉砕が難しそうと思われるものがあれば、取り除いて廃棄しましょう。
特に一度に大量に処理した場合は、トラブルが起こりやすくなります。
生魚
魚は調理すると硬くなりディスポーザーでも処理できるようになりますが、生魚に関しては弾力があることや柔らかいことから、ディスポーザーで処理するのに向いていません。
うまく粉砕されず、ディスポーザー内部に残ることがあります。
流れずに残ると悪臭の原因となるため、生魚をディスポーザーに投入するのは適していません。新聞紙に包むなどし、別途処理しましょう。新聞紙に包んで紙袋に入れるなど、別の方法で処理することが推奨されます。
生ゴミ以外のもの
ディスポーザーに投入可能なのは、一般的に食べられるもののみです。生ゴミ以外のものは基本的に投入できません。たとえば、割り箸やラップなどは誤って投入しやすいため、特に注意が必要です。
あとで洗おう、または捨てようとしてシンクに置いたものが誤って投入されることもあるため、注意が必要です。
当然ながら陶器や金属、ガラスなども投入できません。これらを投入した状態で電源を入れると回転刃が損傷し、動作不良につながるおそれがあります。
故障に直結するおそれがあるため、注意が必要です。
ディスポーザーの詰まりを防ぐ方法

ディスポーザーの詰まりを防ぐためには、日々の使い方を工夫することが重要です。正しい使い方を確認し、できるだけ設備を長持ちさせましょう。
ここでは、詰まりを防ぐのに効果的な予防方法を3つ解説します。
定期的に点検する
ディスポーザーを長く安全に使用するためには、定期的な点検が重要です。ディスポーザーシステムを導入しているマンションのオーナーや店舗経営者である場合、入居者やスタッフが快適に使用し続けられるよう、定期点検を検討することが望まれます。
ディスポーザーはその構造上、内部の状態を目で見て確認するのが難しくなっています。そのため、入居者が個人で点検することは難しい場合があります。
清掃については何かトラブルが起こった時に個別に対応すると手間がかかってしまうことがあるので、年に1回程度の頻度で全戸の定期点検を実施する方法も有効です。
普段は見えない部分の摩耗や汚れも確認できるため、入居者の安心にもつながります。
また、ディスポーザーに使われているゴムパッキンなどの消耗品についても適切なタイミングで交換することが重要です。定期的な点検を行うことで何かトラブルが発生している場合はいち早く気づきやすくなるので、詰まりの予防だけでなく、水漏れ防止効果も見込まれます。
関連記事:マンションの排水管清掃はどのくらいの頻度で行う?費用・方法を確認
ため水を一気に流す
シンクに水をためてそれを一気に流すことで、排水管内に蓄積した汚れを落としやすくなります。毎日実践する必要はありませんが、週に一度程度行うことで、詰まりの予防効果が見込まれます。
特に、数日間の旅行や店舗の連休の前など、しばらくキッチンを使わないタイミングで実施すると、使用再開時の悪臭発生を抑えやすくなります。
こまめに掃除する
汚れが蓄積して詰まりかけてから清掃するよりも、日頃からこまめに掃除することが重要です。ディスポーザーは毎日使用するものの、掃除はたまにしかしない方も珍しくありません。
可能であれば、日々の食器洗いの最後に簡易的な清掃を行うと効果的です。
氷を使用した清掃方法は手軽に行えるため、負担になりにくい点もメリットです。専門業者に依頼した定期清掃は、詰まりだけでなく故障予防にも有効です。
ディスポーザーの詰まりを解消する際の注意点
ディスポーザーが詰まった場合、自己判断で対処すると動作が悪化するおそれがあります。場合によっては故障につながることもあるため、どのようなポイントに注意すべきか確認しておきましょう。
マンションや店舗で導入する場合は、入居者やスタッフと注意点を共有しておくことが望まれます。
熱湯を流さない
ディスポーザーに限った話ではありませんが、排水管は熱湯に弱く、流すと深刻なダメージを与えるおそれがあります。シンク自体はステンレス製のものが多く、熱に強いのではないかと感じる方も多いことでしょう。
しかし、一般的にキッチンの排水管にはグレーの塩化ビニル管が用いられており、塩化ビニル管は熱に弱い特徴を持ちます。温度の目安としては60℃程度まで耐えられるとされていますが、万が一を考慮し、それより低い温度のお湯のみ流すことが推奨されます。
塩化ビニル管が変形した場合は自分で修理できず、専門業者への依頼が必要になります。
ディスポーザー自体も熱湯には弱く、故障してしまうおそれがあります。
ワイヤーブラシは使用できない
排水管が詰まってしまった時の対策として、ワイヤーブラシを使う方法があります。ワイヤーは排水管を掃除する際の定番アイテムではありますが、ディスポーザーの清掃には向きません。
ディスポーザーには生ゴミを粉砕するための回転刃が搭載されており、ワイヤーブラシを入れると引っかかり、故障してしまう可能性があるためです。
また、無理にワイヤーブラシを使用し、回転刃がずれたまま稼働させると、事故や故障の原因となります。
詰まりを取るために行ったこのような清掃が保証対象外となるリスクもあるため、十分注意が必要です。
清掃の方法については製品によって異なるので、取り扱い説明書に従って対応することになります。
パイプクリーナーを使用しない
排水管の清掃で活躍するパイプクリーナーですが、ディスポーザーには使用できません。これは、パイプクリーナーには塩素系の漂白剤と類似した成分が含まれており、ディスポーザーを錆びさせたり、腐食させたりする原因になる可能性があるためです。
また、排水処理システムによっては専用排水処理槽内の微生物の働きによって生ゴミを処理するものがありますが、パイプクリーナーを使用すると排水処理槽内の微生物が死滅するおそれもあります。
こうしたリスクを理解していないと、誤って使用するおそれがあります。マンションや店舗で導入する際は、入居者やスタッフに注意喚起を行うことが大切です。
正しく清掃することで詰まりを防ぎやすくなる
いかがだったでしょうか。ディスポーザーの排水管清掃について説明しました。詰まりが発生する原因や対策について、理解が深まったのではないでしょうか。
日々の清掃も重要ですが、安全かつ快適に使用し続けるためには、専門業者への定期清掃依頼も有効です。
株式会社一善では、アパート・マンションや店舗などの排水管清掃において豊富な実績があります。ディスポーザーの清掃にも対応しており、ご依頼内容によっては最短即日対応も可能です。
清掃や設備管理に関するお困りごとがあれば、まずはお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者

梅田 一成
株式会社一善/代表取締役
プロフィール
1989年5月5日 牡牛座 AB型
《出身》
埼玉県
《趣味》
旅行・ドライブ(車好き)・お酒・ご飯
《資格》
排水管清掃作業監督者、排水管清掃技士、貯水槽清掃作業監督者、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
